TOP ぬかぴーのツブヤキ ある「もつ鍋屋」の経営戦略

ぬかぴーのツブヤキ

発信者:名無しの権兵衛
2023.06.09

ある「もつ鍋屋」の経営戦略

先日、私用で福岡に行った。その時に「もつ鍋」を食べていたら、昔(30年以上まえ、独身の頃)福岡に住んでいた時によく行ったもつ鍋屋を思い出した。
まだ、もつ鍋がブームになる前の話である。

そのもつ鍋屋(仮に「T川亭」とする)の愛好者(全員オジサン、私は最年少だった)で「T川会」なる会を結成、定期的にもつ鍋を囲んでいた。もつ鍋は、「もつ」の他はキャベツとニラとニンニクのみ。これに鷹の爪をお好みで投入する。
後年、もつ鍋が流行ったときは、女性を意識してか「もつはコラーゲンたっぷりで美容にGood」とか「お野菜がたくさん入ってとってもヘルシー」とかいって豆腐やいろんな野菜がたくさん入ったもつ鍋が売り出されたが、T川亭のもつ鍋はいたってシンプル。味は、一口食べてびっくりするほど美味しいわけではなく、「ふーん、こんなもんか」とおもわせる味。だが、食べ続けるとなかなかに美味い。そして、1~2ヶ月経つと、そわそわして、また行きたくなる味。

今回は、そのT川亭の経営戦略について話をさせていただきたい。
1.メニューについて
メニューは二つしかなく、「もつ鍋」と「麺」だけ。T川亭では、それぞれを「なべ」と「料理」と呼んでいた。麺を投入するだけで「料理」とは大げさな、と当時思っていた。
2.飲み物について
飲み物は「瓶ビール」と「日本酒」それも熱燗しかなかった。生ビールも冷酒も無し。サワーなんてもちろん無し。
3.顧客対応
予約をしてないと入店お断り。店が空いていても、ダメ。
どうです、こんな殿様みたいな商売なら自分も店を開きたいと思いませんか?

こんな殿様商売をしていたT川亭、私が「まだあるのかなあ・・」とつぶやいたところ、一緒にいた息子がネットで検索、「あるよ。確かにメニューは無さそうだね」とのこと。妻も「次回、福岡に来る時には、みんなで行こう!」と張り切っていました。
なお、下は、今回の福岡旅行で食べたものの写真です。

「もつ鍋」~これはT川亭のものではありません
クジラの尻尾を酢味噌でいただく「おばいけ」
玄界灘で鍛えられた「おさかな」
博多グルメの定番「とんこつラーメン」と「明太子」