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ぬかぴーのツブヤキ

発信者:ナナわんこ
2023.07.27

のどかな田園に祀られたオオカミ

都内にオオカミを探しに その16

ニホンオオカミ研究家(自称)のナナわんこです。今回ご紹介するのは世田谷区砧4丁目にある「砧三峯神社」にいるおいぬさまです。

砧(きぬた)三峯神社は小田急線祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩8分くらいの住宅街にあり、タイトルのような田園地帯ではありません。神社は江戸時代に秩父三峯神社から分祀されたそうで、三峯講中を組織し代参を行うなど、現在まで深く地域の方々に信仰されています。

多摩川沿いのこの一帯は、古代から農村として栄えた豊かな地域で、野川や仙川も近くを流れています。都内の道路に詳しい方には「多摩川からの水道道路のすぐそば」といえばピントくるはず。
住宅に囲まれていても、その道路や地形などからいにしえの田園風景がうかがえ、そのなかに木々に囲まれ鎮座している様子が想像できるのがタイトルの由来です。

正面から見た砧三峯神社
手前のおいぬさま、奥の拝殿前にもおいぬさま

さて、おいぬさまは二対四体で、参道を入ってすぐに昭和8(1933)年に建立されたおいぬさまが。こちらは「オオカミ像業界(?)」では「イケメン」で有名な像で、たしかに土俗さよりもモダンさが際立っているようです。

吽(うん)形のおいぬさま
阿(あ)形のおいぬさま

さらに進むと、拝殿前には昭和40(1965)年建立のおいぬまさがおられます。年代が新しいせいか、背中の鑿(のみ)の彫り跡も躍動的で、お姿に違いがあります。

思索しているお顔
わき腹の肋骨がリアル
背中もすてきです

砧三峯神社には砧地域(氏子)・崇敬者等多くの方々で組織された「砧三峯神社崇敬会」があり、様々な奉仕活動や広報が発行されています。また活発な町内会活動の様子も掲示板などから見受けられるなど、地域の信仰だけでなくコミュニティの中心になっている様子がうかがわれます。

砧三峯神社のホームページはこちらから