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ぬかぴーのツブヤキ

発信者:ナナわんこ
2023.10.05

ご近所さんのオオカミ

都内にオオカミを探しに その26

ニホンオオカミ研究家(自称)のナナわんこです。今回ご紹介するのは杉並区桃井4丁目にある「宿町御嶽神社」にいるおいぬさまです。

宿町(しゅくまち)御嶽神社は西武新宿線・上井草駅から徒歩20分ほどの住宅街にあります。JR中央線・荻窪駅からは青梅街道を田無方面に向かって桃井三丁目交差点を通り過ぎ2本目の道を北側に入るとすぐ右手にあります。ただ知っていれば分かるのですが、初めての場合は民家が建てこんでいて鳥居がなければ通り過ぎてしまうようなこじんまりとした神社です。
神社の創建は不明で、おいぬさま像は明治45年(1912)の奉納という情報もありましたが、神社の柵にはワイヤーロックが掛けられ参拝できず、外部から写真を撮っただけなので、未確認です。

住宅に挟まれた神社、右の階段の建物は宿町集会所とのこと
小さいながらも立派な社殿です

おいぬさまはゴジラ系の特長あるお姿ですが、二体とも吻や首が落ちたり、その他にもだいぶ修復されています。他の神社のおいぬさまに比べ、損傷が激しい様子ですが、各地の損傷したおいぬさま像についてはまた別の機会に検証してみたいと思います。
その他の珍しい特徴として、それぞれ片手を上げて「お手」のポーズで岩に触れていたり、坐る台座が平らではなく岩山のような上にお座りしています。

左側、吽(うん)形のおいぬさま
右側、阿(うん)形のおいぬさま
右手を上げています。首の修復がコルセットみたいで痛々しい
左手を上げています。背中の波打ちと、長く巻かれた尻尾が美しい

社殿の左側に「御嶽山」の石碑があり下側に小さな文字が刻まれていますが年号などは読みとれませんでした。また右側には宿町町会による「宿町町名の由来」を刻した説明板があり、おいぬさまとともに地域の方に愛されている町だと感じました。

「眷属」とは神のお使いのことで、ニホンオオカミが神格化された名称です
「宿町町名の由来」を刻した説明板、旧町名に対する愛着と誇りが感じられます