ぬかぴーのツブヤキ
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡ (36) 鉄道少年の頃(1)
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は半世紀以上前の、鉄道好き少年と鉄道の現場の方たちとの触れ合いを2回にわたりご紹介します。
鉄道の方たちは子ども好き
総武本線の新小岩駅の東側に、かつては広大な操車場や客貨車区、そして機関区がありました(いまは運動公園になっています)。
都心から千葉方面への要衝だった新小岩には蒸気機関車(C57、C58、D51)、電気機関車(EF80、EF15)、ディーゼル機関車(DD51、DE10)等、多彩な機関車が集まっていました。
小学生だった私は自転車で40分くらいかけて、ほぼ毎週「汽車」を見に出かけていました。当時はフェンスもなく、線路際で入換作業を見たりしても別に叱られもしなかったのですが、あまり頻繁に遊びにいくうちに「もっと近くで見てもいいよ」と誘われ、南条もの線路を横切り機関区に遊びに行くようになりました。
次の写真はそんなある日のものです。
「C57114」が給水しているところを写していると、機関助手さんに招かれて機関車の運転台に乗せてもらえました。さらに子どもの私にはかなりの年配にみえた機関士のおじさんが、「構内を走るから乗ってみるか?」といわれ、そのまま東の引上げ線にむかい、今度は西側の出区線まで20分くらい乗ることができました。
さらに機関士のおじさんは、もう機関士を止めるからと(たぶん定年だったのでしょう)機関士の腕章と胸バッチを私に手渡してくれました。もちろん「お宝」として大事に保管してあります。
SLブーム以前はどこの鉄道現場の方も、安全な限り子どもたちに優しく接してくれましたが、今思うとその背景には鉄道マンの矜持と誇りがあったように思います。
新小岩機関区と「C57114」については、後日またツブヤキたいと思います。