ぬかぴーのツブヤキ

「鐵學（てつがく）」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は盲腸線の「どんつき＝行き止まり」駅をご紹介します。

西武園駅は東京都東村山市にある西武鉄道西武園線の終点駅で、東村山駅から分かれて2.4km・約３分、途中の駅もなく終点の西武園駅に到着します。
ここでは省略しますが、もともと複雑な経緯でできた駅で、違う会社同士がかつての景勝地である村山貯水池（多摩湖）を目指して路線を敷設（現西武園線・多摩湖線・狭山線）しました。しかし今ではみな西武鉄道の路線となり、西武鉄道路線図で狭いエリアに複雑な路線が密集している「あそこ」に西武園駅はあります。

西武園駅は西武園競輪場や西武園ゆうえんちの最寄り駅で、1980年代には西武園競輪の開催日は西武新宿～西武園間に臨時直通電車が運転されていました。
いま平日の日中は1時間に3本のダイヤで、競輪開催日にも臨時運行は無い模様です（西武鉄道時刻表）。近くの西武球場（ベルーナドーム）での野球開催日に、ゲーム終了後の絶妙な臨時電車の発車が話題となっていることと対照的です。

現在、東村山駅周辺は新宿線連続立体交差事業の高架化工事のため、大きく変貌しようとしていますが、この西武園駅は静かな山の中の駅みたいで、なぜかほっとする場所です。
ぜひ降りてみてください。