ぬかぴーのツブヤキ
発信者:ナナわんこ
2025.06.06
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡(71)日本では消滅した車運車が
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は自動車輸送の貨車=車運車(しゃうんしゃ)をご紹介します。
かつての自動車輸送は鉄道貨物で
アメリカの大統領が日本車の関税問題で、アレコレ発言していますが、1960年代の高度成長期の輸出の花形の一つ、自動車。国内工場から船便で輸出するための輸送は、国鉄貨物が担っていました。そのための専用貨車=車運車が作られ、90年代半ばまで使われていました。しかしその後の高速道路網の整備やキャリアカーの普及で、重厚長大だった鉄道貨物輸送は無くなりました。
その専用貨車「ク5000形」はよく眼にしていましたが、特に興味もないため偶然写っていた写真しかありません。
ドイツで車運車に再会
そんな国内では絶滅してしまった車運車にドイツで再び出会うことができました。
それはデュッセルドルフ近郊のラーティンゲンという小さな街に泊った際、朝の散歩で踏切を見つけ、列車が来るのを待っていたところ、長大な車運車の貨物列車が通り過ぎて行きました。高級車からピックアップバンまで多彩な自動車が運ばれて行くのを見て、島国・日本と違いEU圏内を鉄道で縦横に運ばれていくフレキシブルな輸送体系にあらためて驚きました。
ところで、積載されている自動車にはカバーも掛けられていませんが、大丈夫でしょうか。日本では鉄粉や飛び石から守るため、必ず積載車両にはカバーが掛けられていましたが、大らかというか何というか……。