TOP ぬかぴーのツブヤキ ╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡(94) "ポンパ号"って知ってますか?

ぬかぴーのツブヤキ

発信者:ナナわんこ
2025.11.14

╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡(94) "ポンパ号"って知ってますか?

「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回はSLブーム+ディスカバー・ジャパン+企業CMが生んだ、最初で最後(?)のショールーム列車をご紹介します。

全国を8か月にわたり巡回したショールーム列車“日立ポンパ号”

日立ポンパ号は、カラーテレビ「ポンパ」を販売していた日立家電販売(株)の依頼で国鉄が運行したショールーム列車です。
1970(昭和45)年10月から翌年6月まで、南は鹿児島から北は稚内まで約2万キロ・全国203か所に列車を運行し、駅構内等に車両を展示し車内で家電製品の展示会を行いました。のべ216日間で99万人が列車を訪れたそうです。

日立製作所のHPへリンク

ペイントされた機関車と客車

品川駅で偶然撮影した1枚(1971)、色が塗られた機関車に反感を持ち1枚しか写しませんでした

列車の編成は先頭の機関車(日立製作所製のC1191)と5両の国鉄客車からなり、外部はイラストなどでペイントされていました。機関車も「きかんしゃトーマス」のようにペイントされていますが、石炭を焚かない無火扱いのため、別の機関車が牽引して運行しました。
写真は品川駅で偶然撮影した1枚ですが、モノクロフィルムのため色が分かりません。興味ある方は検索して見てください。

※そもそも「ポンパ」ってなに?
 当時の白黒テレビは真空管式で、電源を入れてもすぐには映像が出てきませんでした。スイッチを入れてから台所でお茶を淹れ戻ってくるころやっと映るみたいな。
そんな真空管式テレビを日立が1966年に日本で初めてトランジスタに置き換え、1969年に業界初のオールトランジスタカラーテレビを発売。スイッチを「ポン」と入れると「パッ」と映るテレビを「ポンパ」のニックネームで宣伝したものです。

おまけ

高崎駅前にて(1996) よく見ると白煙の他にシャボン玉も出ています

蛇足ですが、1996年7月7日に「JR東日本の列車大集合」というイベントが高崎駅構内で開催されました。たくさんの人たちが押しかけ、ご覧の写真のように原型が何の自動車か分からない改造SL風の車両がPRに花を添えていました。