ぬかぴーのツブヤキ
発信者:ナナわんこ
2026.02.20
╞╪╡ 鐵 學 ╞╪╡(107)本領を発揮できなかった除雪用機関車
「鐵學(てつがく)」と称して、永遠に交わることのない2本のレールにまつわるお話をツブヤいています。
今回は豪雪に対応するため開発された除雪用機関車のおはなしです。
鉄道と豪雪の永年の闘い
この冬には、東京でも久しぶりに積雪がありましたが、今年は近年にない寒波で、山陰から北陸・東北・北海道まで、特に日本海側では記録的な積雪で被害もでています。
鉄道史でも昭和38(1963)年の豪雪で日本海側では大きな被害となり、「三八(サンパチ)豪雪」として伝えられています。
鉄道は積雪には弱く、そのため雪を掻くためのラッセル車、掻いた雪を取り除き路線を確保するロータリー車などの除雪車両があります。
日本海側の豪雪対応のために開発されたDD53型ディーゼル機関車
この日本海側の湿って重い雪を除雪するため、強力な車両が1965年に開発されました。それがDD53型ディーゼル機関車です。
当時、蒸気機関車を廃止するために開発されたDD51型ディーゼル機関車が四国を除く全国各地で活躍しており、その機関をベースに除雪用DD53型が作られました。ディーゼル機関を2基搭載し、1基で除雪用ロータリー(風車)を駆動し、もう1基で走行するメカニズムでした。
その強力なパワーが除雪用途には不向きに
それまでの除雪車量は低速で走行しロータリー車で吹き飛ばす雪も少なく、除雪効果は低かったのですが、本機の登場で走行速度も速くなり強力なエンジンで吹き飛ばす雪量も多くなった結果、沿線の電線を切断したり、家屋の屋根を壊すなどの被害が頻発したため、3両しか製造されず、短い期間で除雪車としての役割を終えることになりました。
その後は他のディーゼル機関車の補完としての運用に止まり、2010年に形式消滅しました。
現在、群馬県・横川駅に隣接する「碓氷鉄道文化むら」に1両保存されています。
