ぬかぴーのツブヤキ
/(^o^)\ナンテコッタ...な話 「サブスクは墓場まで持っていけない」
動画配信、音楽ストリーミング、クラウドストレージ、電子書籍――こうしたサブスク(サブスクリプションサービス)は、気がつけば生活の隅々まで広がっています。国内の消費者向けサブスク市場はすでに1兆円を超える規模に達しているともいわれ、もはや生活インフラの一部といっても過言ではないでしょう。契約手続きの手軽さもウリのひとつであるサブスクですが、その手軽さの裏返しとして、契約者本人が亡くなった後に遺族を悩ませることになります。
遺族がまず直面するのは、そもそも契約していたことに気づけない、という問題です。サブスクの請求は紙の明細書では届きませんし、クレジットカードの利用履歴を確認する習慣がなければ、毎月の引き落としは葬儀や相続の慌ただしさの中で見落とされがちです。さらに、IDとパスワードが不明だった場合、多くのサービスは解約に際して戸籍謄本などの相続関係を証明する書類や所定の同意書まで要求します。アカウントにアクセスするためだけに、分厚い書類の束を準備しなければならないケースも珍しくないといいます。
法的な観点から見ても、遺族にとって都合のいい話はありません。サブスクの大半は自動更新が前提であり、本人が亡くなったのでハイ終了、とはなりません。そして民法896条の原則に従えば、相続放棄をしない限り、支払い義務は相続人が引き継ぐことになります。クレジットカードの停止や口座凍結によって物理的にお金の流れを断つ方法が最終手段として使われることもありますが、支払いが止まっても請求自体が消えるわけではない点には注意が必要です。
サービス提供側の対応も少しずつ進んでいます。Googleはアカウント無効化マネージャー、Appleは故人アカウント管理連絡先という形で、生前に信頼できる人へ権限を引き継げるツールを提供しています。Netflixも長期間ログインのないアカウントを自動で解約する仕組みを設けていますが、こうした配慮のあるサービスはまだ少数派です。
だからこそ、生きているうちに自分のデジタル遺品を整理しておくことが重要です。エンディングノートなどにサービス名・メールアドレス・解約方法のURLをまとめておくだけで、遺族の負担は大きく変わるでしょう。こうして見えない負債を洗い出す作業は、“デジタル終活”などと呼ばれます。手遅れになる前に、スマホの中に眠っている終わらない契約と向き合ってみてはいかがでしょうか。
