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2021.08.16

ロハスプリンティングとSDGs その2 アルミ版のクローズドループリサイクル

アルミ版のリサイクルとSDGs

印刷版に使用されるアルミの有効なリサイクルで、大きなCO2削減に

ロハスプリンティングとSDGs その1では、当社のエコキャップの取り組みをお知らせしました。CO2削減の結果だけで見ると、14年間で乗用車0.75台分という小さな数字ながら、その取り組みが広がれば大きな効果につながるというお話をさせていただきました。
今回のお話は、印刷版で使用したアルミニウムのリサイクルによるCO2削減についてです。
アルミの製造にかかわる環境負荷は鉄の7.7倍と大きく、従って適切なリサイクル方法で新たな製造を減らすことにより、大きく環境負荷を低減することができます。

印刷版のアルミは新地金から作らざるを得なかったが……

印刷版で使用されるアルミは99.5%という高純度のものが必要なため、使用後に回収され、アルミ缶などの低純度のアルミと混合されるとリサイクルされても再び印刷版には使用できません。そのため印刷版には常に新しい高純度のアルミ新地金を使用することが続いています。
アルミの新地金を新たに製造するには、アルミの再生と比べCO2排出量で30倍近い大きな環境負荷がかかりますが、再生ではその0.31%で済みます。
そこで高純度な状態のままの印刷版を、他の低純度のアルミと混ざることなくリサイクルされるしくみを、アルミ版メーカーの富士フィルム様が「PLATE to PLATE」というクローズドループリサイクルシステムを構築し、当社も2012年から参加しています。

使用済み印刷版のクローズドループリサイクルシステムとは

クローズドループリサイクルとは、当社で使用されたアルミの印刷版が、文字通り常に同じルートで他の低純度アルミと混ざることなく回収・再生され、再び印刷版に生まれ変わり、当社に再び供給されるというシステムです。

当社から排出された使用済みアルミ印刷版が、限定されたルートで回収・再生され再び印刷版となり戻ってきます
当社で印刷した製品にはこのロゴマークが表示できます

当社の印刷物はCO2削減に大きく貢献しています

この5年間で、小台工場・埼玉工場での使用済みアルミ版のクローズドループリサイクルで削減されたCO2排出削減量は
  2019年度  372t-CO2e
  2018年度  375t-CO2e
  2017年度  377t-CO2e
  2016年度  370t-CO2e
  2015年度  380t-CO2e
になります。分かりやすい指標で言えば、普通乗用車に換算すると約815台分(163台/年)となり、自動車の負荷がこの数だけ減ると考えやすいと思います。
従って、このリサイクルシステムを採用していない工場と比べると、当社の両工場で製造した印刷物は大きく環境負荷を低減した工程でつくられており、環境に貢献しています。